いじめ
「被害者」と「加害者」の境界線とは…?小学校中学年の頃に転校してきた男の子がいました。
彼はあまりお風呂に入らない子だったので良くない表現ですが、体臭がキツく、同級生から避けられがちでした。(同じ学校に彼のお兄さんがいたのですが、お風呂に入れない家庭環境という訳では無かったです。ただ、自分で決めて入らないそうです。)
彼は私の隣の席になり、私も匂いは苦手でしたが、転校生で不安だろうし、皆に避けられているのも可哀想でよく話しかけるようにしていました。
彼からもよく話しかけられるようになったのですが…忘れ物が多く、隣の席の私は教科書等を貸し、工作の材料等の消耗品は分け与え、先生に言われて勉強を教えることになり自分が授業から取り残されそうになったり…日常化したそれにお礼も謝罪も無く、小学生の私は器が小さいながらも嫌でした。
その上、ルッキズムが酷く、歯並びの悪い私に対してことある事にビーバーみたいだと言い(自分も歯並びが悪いにも関わらず)、髪を切ればからかい…同級生にも家族にだって言われた事のない言葉を浴びせられ、泣きながら帰ったこともあります。
そのまま中学生になりました。
ここである一件が起こります。彼とはまた(というか、皆が嫌がるため必然的に多くなるのですが)隣の席になります。5人の班を先生に決められ、その中で好きに席を決めていいと言われましたが、私の隣は決まっているも同然です。気の強い女の子2人と彼と、流されやすい男の子の5人です。私は数ヶ月間、彼の隣の席にされました。
小学生時代の嫌な思い出が散々ある私は正直あまり関わりたくなかったです。それに加えて思春期の女の子達の間では清潔感に敏感になっていた為、匂いのキツイ彼と机を付ける合わせることも嫌がられ、業務連絡や必要最低限は話せど避けられていました。(班の女子2人は分かりやすく、声が明らかに刺々しくはありました。)
私は中学生になってからは女子同士で過ごすことが多くなり、相変わらず教科書を見せたり、勉強の面倒をみたりはありましたが、他の子同様に必要最低限近づかず、比較的平和に過ごしていました。
そんなある日、彼が学校を休みました。私たち同じ班の4人は1人ずつ先生に呼び出されました。
毎日登校していた彼が休むのはおかしいと先生が電話をかけたそうです。すると、避けられているのが嫌だから学校に行きたくないと言ったそうです。
彼を避けていたのは私の班だけではなく、クラスメイトも、なんなら他クラスの子もでしたが、何故か私の班の子だけ呼び出されました。
当時、押し付けられて班長をしていた私は誰よりも呼び出されている時間が長かったと友達から聞きました。
あの時のことはあまりよく覚えていません。ただ、怒りとショックで涙を延々と流していました。「あなた班長なのに!」というフレーズは繰り返し言われていました。
班長だから何だって言うんでしょう?普通は学級委員じゃないです?そもそもクラスの現状にこの日まで気づかなかった先生も先生でしょう?逆に考えて、ほかの男の子ともあまり話さない私と彼が仲がめちゃくちゃ良い!っていう方が違和感でしょう?私達だけじゃないのに…って言うと言い訳じみてしまいますが、何故私が一番強く言われなきゃいけないんでしょうか?
私は最大限歩み寄ろうと努力したつもりです。でも、度重なる心の損害に対して、ちゃんと中身を見て、初めて同級生の子に対して「嫌い」だと思いました。
もしかしたら、心が疲れてしまっていたのかもしれません。一緒に居たら心を傷つけられるのは目に見えています。だから、シカトはせずとも他の子のように避けていたのかもしれません。触れられるのももう嫌でした。
トイレに行った後でも手を洗わない、鼻をほじった手でも普通に人の物を触ってくる…そんなとこがあり、皆は彼の持ち物を触れることも嫌がり、私も極力触らないようにしていました。触った後は手を洗うようにしていました。これはやり過ぎだったのかもしれないとは思っています。
次の日、彼はいつも通り学校に来ました。その後も今まで通りでした。皆は彼の持ち物に触れるようになりました。私も内心は嫌でしたが、彼の物にも彼自身にも関わるように頑張りました。
そんな彼とは何故か卒業迄ずっと同じクラスでした。普通、そんなに怒ったんならクラス変えるはずですよね?当時の担任の先生だけが、別のクラスになりました。普通は逆じゃないです?
なんなら、2年の時には友達伝いで彼に告白されました。どういうことなんでしょうか?
私にはもう何が何だかわかりません。
「いじめ」には私も否定的です。被害にあった子を思うと私も辛くなります。それなのに、私はいじめの加害者になってしまったのでしょうか?
彼に関して被害を受けていたのは私だったはずなのに、先生からは私がいじめの主犯格と言わんばかりの勢いでした。
いじめ被害の子の話を聞くと、自分も加害者の子と同罪なんだと罪悪感で押しつぶされそうになる反面、あのまま接するのなんて絶対無理だったと心の中の幼い私が叫びます。
長文ごめんなさい。
数年経った今でも苦しく思い出してしまいます。
私はあの時、どうしたら良かったんでしょうか?
最低ですが、本当に私が全て悪かったんでしょうか?