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自由
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空虚な人生だった。 小さい頃はこんな人間じゃなかったはずだ。セーラームーンが大好きで、ハム太郎も大好きで、そんなアニメの主人公みたいに仲間と楽しく生きていきたいと思ってた。 それでも現実は理想とかけ離れていて、友達には裏切られるわ、両親には暴力と心理的虐待を受けるわで、家族も友達も信用できなくなった。毎日殺されるかもしれないと、今日が最期の日かもしれないと怯えた。死ぬ覚悟を決めなければならなかった。毎日、死ぬことばかり考えた。そんな子供時代だった。 人間関係はすべて上っ面の仲良しごっこにしか思えなくなってしまった。中学も高校も、文化祭や運動会で盛り上がる人たちを冷めた目で見ていた。 やりたいことも好きなことも見つけられず、適当な大学に入って就職が面倒で院進したが、ここで限界がきた。 しかしながら私の体は死ぬのが嫌らしい。心臓がどくどくと脈打ち、包丁を突き立てようとする手はどうしても動かない。 でも私にはもう生きる余地がないのだから、仕方ないじゃないか。やる気のある人だけが生きればいいんです。私には、そんな気力はもうないでしょ?なのに生きようとしないで。 なんでこんな人間になっちゃったんだろう。私は前世で何か罪でも犯したんだろうか。今度こそ終わりにしよう。私はもう二度と生まれ変わらない。
自由
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