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自由
コーヒー豆_レベル._アイコン.りんねこ
2日前
連休は温泉地に羽根を伸ばしに行くことにしている。山が身近な場所で育ったので、視界に山がある土地にくると安心感を覚える。やっぱり自分は田舎者なのだと改めて感じた。 山の空気は爽やかで良い。でもその木漏れ日の美しさの裏に見え隠れする残酷さにひやりとすることがある。都会の情報量は確かに多いが、それはどれもこれもが主張する、分かりやすい情報の氾濫だ。一方、山の情報は自ら主張しない。潜んでいるだけで、情報量は都会より圧倒的に多いと思う。獣の足跡、爪痕、風向き、どこかで小石の落ちる音。そうした潜む情報に気付かなければ、あっという間に命を奪われてしまうのだろう。 山は異界。登山が好きな恩師はそんなことを言っていた。休みを得ては積極的に異界を覗きに行く自分は、死に惹かれているのか生に惹かれているのか。いや、その狭間に立つことで生きる力を得ているのかもしれない。そうでもしないと、虚飾に満ちた大都会で、人間として生きてはいけない気がする。
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