お話の詳細
病気・からだ
コーヒー豆_レベル._アイコン.ちあき99
17日前
病院に行くべきか、自分で頑張るか、どうしたらいいか分かりません。
車、電車、バスに乗ると緊張して動悸がしたり息が苦しくなります。 逃げられない、動けない状況が怖いです。 昔、車の運転中に過呼吸になって、それからまた同じになるかもと考えてしまいます。 自分なりに対処法を考えて、飴を舐める、目を閉じて深呼吸する、運転するときは混雑する時間、道を避けて、事前に休憩できる場所を確認するなどの方法でやり過ごしてます。 症状としてはパニック障害に該当するのかもしれない。 病院を受診して治療するべきか。 このまま自己流のやり方を続けてていいのか。 受診するとして、いきなり心療内科などに行っていいのか? 今、何をするべきなのか分からなくて困ってます。
身体症状不安
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専門家プロフィール
内田 朋加 さんの専門回答
11日前
パニック障害とは
#パニック #パニック障害 #過呼吸 #不安 #マインドフルネス
ちあき99さん、初めまして。 臨床心理士・公認心理師の内田と申します。 特定の状況で緊張感や動悸などが出てきてしまうのはつらいですよね。 ちあき99さんにとって何かヒントになればと思い、コメントさせていただきます。
[今回の悩み]
ちあき99さんは以前車を運転中に過呼吸になってしまったご経験から、車、電車、バスなどに乗ると緊張して動悸、息苦しさを感じるようになっていらっしゃるとのこと。 逃げられない、動けないといった状況が怖いのですね。 ちあき99さんなりに、飴を舐める、目を閉じて深呼吸する、運転をするときは混雑する時間や道を避けて休憩できる場所を事前に確認しておくなどの対処法を用いていらっしゃるとのこと。 病院には行かれていないようですが、ご自分ではパニック障害に該当するのではないか、病院に行って治療をするべきか、そうだとしてもいきなり心療内科などに行っていいのかなど、わからないことが多く困られているようです。
[悩みの原因・分析]
車を運転中に過呼吸になってしまったとのこと、それはとても怖いご経験でしたね。 過呼吸は生物が危険を察知し、その場から逃げる、または闘う行動をとるために、すぐに動けるようにと心拍数を上げることによって生じる身体的な反応のひとつです。 例えば火事や地震が起きた際に、その危険を察知すると人はすぐに安全な場所に身を置くためにパッと動きますよね。 そのために、人の身体は知らないうちにその状況に合った行動をとれるように準備をしているのです。 そうした反応は人間だけでなく多くの動物に備わった本能的なものであり、自然界での生活においては命を守るのにとても重要な役割を担っているものでした。 しかし、現代の人間が置かれた生活環境というのは自然界のそれとはまったく違ったものとなります。 ちあき99さんがご経験されたように、運転中にとっさに逃げる、または闘うといった行動は通常なかなかとることのできないものでしょう。 そうなると、上がった心拍数や血圧などは消費される術がなく、過呼吸といった身体反応だけが残されてしまい息苦しく、本能的には安全を感じられる状況に身を置きたいのに運転を急にやめるわけにはいかないといった矛盾した状態に苦しまれていたと考えられます。 さらに、その時の恐怖体験が強い記憶や印象として残り、それに似た状況に対しても不安を感じるようになってしまったのだと考えられます。 人は、自然界で暮らしてきたころよりもさらに進化し、認知的に物事を捉え、それに対し準備をしたり予防をしたりするようになりました。 そのため、”またあのような怖い体験をするのではないか”と不安を感じる状況に対しては、事前に心づもりをしたり、予防するように自然と脳が働くようにもなっています。 しかしこうした高度な認知機能が逆に過度な予期不安を生じさせ、本来感じなくても良い状況においても不安を抱きやすくなってしまったりしているのです。
[やってみましょう!]
こうした症状はちあき99さんのおっしゃるように、パニック障害と診断されることが多いでしょう。 しかしその基準としては、パニック発作やそれに対する不安やそれを避けるような行動などが1か月以上続いていること、となっています。 つまり、そうした症状があることによって日常生活に支障を来たしている場合には、診断に基づく治療が必要であると考えられます。 ちあき99さんは、そうした状況を避けるというよりも、飴を舐めたり深呼吸するなど、そのような場でもなんとか気を逸らして行動できるような対処法も用いられています。 深呼吸は、危険を察知して反応した身体に安全を知らせ、落ち着かせるのに有効ですし(目を閉じるというのも余計な情報をシャットダウンするという点で効果的なのかもしれません)、飴を舐めることで意識を逸らし気持ちを落ち着かせる効果があるのかもしれませんね。 また、いざというときに休憩できる場所を事前に確認しておくというのも、安心材料の一つとなり、有効な手段だと考えられます。 ちあき99さんがご自身でやられているそうした対処法はストレスコーピングとも呼ばれ、たくさんあるほど不安に対処しやすくなるといわれています。 また、マインドフルネスといって、”いまここ”に意識を向ける心理状態も、パニックや不安に効果的といわれています。 簡単にご説明すると、ご自身の呼吸に意識を向けることで危険を誤認し反応してしまった心や身体に、そのような危険は実際には存在しないことを知らせ、不安や恐怖をコントロールして身体をリラックスさせることに繋がります。 緊張感や不安が高まった時、動悸がしそうだと感じたときに、ご自身の呼吸、より具体的には鼻から抜けて、また入ってくる空気に意識を向けて観察するような感覚をつかみ、ゆっくり数を数えるなどして心と身体が落ち着くのを待ちます。 また、そのような状況に遭遇した時だけでなく、日頃から落ちついた環境でのマインドフルネス瞑想などを習慣として取り入れておくと、心と身体が休まる感覚をつかみやすく、車やバス、電車など、現在ちあき99さんが不安を感じやすい場面においても不安を今より感じにくくなっていくでしょう。 以上のことをまとめると、現在ちあき99さんがその症状によってどのくらいの期間、また程度お困りかによって、病院受診をお決めになっても良いかと思います。 もしまだ数週間程度、とのことでしたら、上に上げたような対処法で様子を見ることもできますが、既に数か月単位でお困りのようでしたら、やはり一度心療内科や精神科を受診されることをお勧めします。 というのも、パニック障害は放っておくと次第にその不安対象を広げていき、日常生活を蝕んでいく恐れがあるからです。 そうなってしまうと、本来必要である病院受診ですらままならなくなってしまうことも考えられます。 ”このくらい大丈夫かな”ではなく、少しでも不安があればぜひお気軽に受診されてみてください。 またお悩みにあった、「いきなり行っていいのか」という点についても、もちろん問題ありません。 クリニックによっては初診は予約が必要などということもありますので、一度ホームページなどでシステムを確認すると良いかと思います。
普段受診しない科に行くのはその手段であったり雰囲気がわからず、不安になりますよね。 でも、心も身体と同じでときにはメンテナンスをしてあげないといけない大切なご自身の一部です。 あまり深く考えず、不調があるから行ってみよう、くらいのお気持ちで行ってみてください。 その他、不安に対する対処やマインドフルネスについてなど、わからないことやもっと詳しく知りたいと思われることがございましたら、カウンセリングもぜひ活用してみてくださいね。 ちあき99さんの不安が少しでも軽減し、今より過ごしやすくなることを陰ながら応援しております🌟