お話の詳細
対人関係
コーヒー豆_レベル._アイコン.こひなた
1ヶ月前
正しさに囚われる思考
行動を起こすときや何かを人に伝えるとき、決断をするときなどにその事柄が正しいのか考えて、躊躇うことが多くあります。もちろん正しいことだけが大切なわけでは無いと分かってはいるのですが、どうしても他人が関わってくると、より正しく在らなければならないと考えることが増えてしまいます。その影響で会話や行動がワンテンポ遅れたり、言いたいことや言うべきことすら伝えられなかったりとコミュニケーションで少しずつズレているようで上手くいかないことも多くなりました。 特に人にアドバイスをする場や自分の意見を発表する場でそう考えてしまい、自分の意見が言えなくなっていきます。相手の顔色をうかがいすぎなのでしょうか。ですが、自分の言動が他人に影響を及ぼしかねない重要なときには、自分の基準であってもより正しそうな、最もよさそうなものを伝えたいと思ってしまうのは当たり前の考え方ではないのでしょうか。 正しくないと思っても自分の意見を曲げずに伝えられる方法やコツがあればぜひ教えていただきたいです。
専門回答希望 0個, 共感 2個, コメント 1個
専門家プロフィール
鯨井 薫 さんの専門回答
3日前
自分の考えを伝えるとき
#行動 #決断 #正しさ #自分の意見
こひなたさん、こんにちは。臨床心理士・公認心理師の鯨井と申します。 誰かに行動や自分の気持ち、意思を伝えるときにどのように伝えたらよいのか悩まれているのですね。 自分の意見を伝える方法について、私の考えをコメントさせていただきたいと思います。 理解の足りていない部分や間違った解釈がありましたら、申し訳ありません。
[今回の悩み]
こひなたさんは、自分の行動、決断、考えを誰かにお伝えするときに、「正しく在らなければならない」というお気持ちから、まずは熟考されますが、それによって会話や行動が遅れたり、言いたいことが伝えられないことが多くなっているのですね。 また、人にアドバイスをする、自分の意見を発表する場面でも「正しそうな、最もよさそうなものを伝えたい」と思うことから、場合によっては「自分の意見が正しくないかも」と考え、思っていたことが言えないことがあるようです。 こひなたさんとしては「正しくない」と思っても、自分の意見を伝えたいと思われているのですね。
[悩みの原因・分析]
こひなたさんのお考えとして、まず「正しさ」や「最もよさそうなもの」と伝えることが大切でそう思われる理由としては、自分の言動が相手に与える影響力を考えているためなのですね。そして、それを考えることによって、返答が遅れてしまう、伝えられずに終わってしまうということが第一のお悩みで、次に、正しさを優先させると自分の意見を曲げることになる場合にどのように自分の意見を伝えられるかということが第二のお悩みと思われます。
[やってみましょう!]
自分の言葉が相手に及ぼす影響を考え、「正しさ」や「最もよさそうなもの」を探すことは決して間違ったことではなく、相手を慮っての行動であると思います。ただ、本当に正しい答えというのが存在しない場合も多いですし、相手の方の求めているものや詳しい背景を知ることも必要とされるため、返答に時間を要するのも無理はありません。こういった場合には、相手のかたにまず「どうしたらいいと思う?」「どうしたいと思う?」など聞いてみるのも一つの方法かと思われます。そのうえで、正しいものを伝えるのではなく、正しいそうなものを相手と一緒に考えてみることで、ずれが少なくなるかもしれません。 また、自分の意見を伝える方法して、意見を言う前に「違うかもしれないけど、私はこう思うんだよね」、意見の最後に「あくまでも私の意見だけど」と付け加えることで、正しさと自分の意見の区別化を図ることが可能になるかと思います。
自分の意見を相手に伝えることはとても難しいことだと思います。こひなたさんのように相手を思いやって、いろいろ考えてくださる方の場合には特に難しさを感じることが多いと思われます。しかし、そのように相手を思いやることができるのはこひなたさんの強みですし、これからも大切にしていただきたいと思います。相手に自分の意見を伝える方法として、カウンセリングではアサーショントレーニングというものがあります。お互いにとって心地よいコミュニケーションを図ることを目的とし、相手を尊重しながら、自分の意見を伝える練習を行います。練習を重ねる中でスキルだけでなく自信も見につき、実際のコミュニケーションの場で使うことができるようになっていきます。こひなたさんが必要であると思われた際には、ぜひカウンセリングのご利用をお勧めします。ご利用、お待ちしています。