お話の詳細
メンタルヘルス
コーヒー豆_レベル._アイコン.ゆきめろん
2ヶ月前
感覚過敏?で毎日がしんどいです
音やニオイが気になったり、パーソナルスペースが広かったり、白黒思考やすべき思考への執着が強かったりすることから、毎日がストレスでしんどいです。 例えば… ☑人が発する無神経な音  (ビニール袋をガサガサ/ボールペンをカチカチ/鼻をすする音など) ☑香水のニオイ、汗のニオイ、加齢臭 ☑周りが見えていない行動  (人通りの多い通路の真ん中で立ち止まる/電車で脚を伸ばす/電車で中ほどに詰めない/指示表示通り並ばないなど) ☑ルールやマナー違反  (信号無視/対面通行の原則を無視した通行/駅階段の逆走など) 気にしなきゃいいとか、気にしてもどうにもならないとか、わかってはいるのですが、気になってしまってイライラしたり、ストレスに感じたりします。 家から出なくない・人と関わりたくないという気持ちが日に日に強くなっており、働くことへのモチベーションも保てなくなっており、困っています。 通院やカウンセリングを2年経験しましたが、まったく改善せず、お金がなくなっただけだったので、信用できずにいるため、解決策を見つけられずにいます。 なにかアドバイスいただけますと幸いです。
無気力衝動_暴力
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専門家プロフィール
滝 真樹子 さんの専門回答
2ヶ月前
感覚過敏との付き合い方
#感覚過敏 #メンタルヘルス #対処法
ゆきめろんさん、こんにちは。臨床心理士・公認心理師の滝と申します。音や匂い・人の行動など、感覚過敏に悩まされる毎日を送っている様子が伝わってきました。
[今回の悩み]
感覚過敏のためにストレスの多い生活を過ごしているという、ゆきめろんさん。音や匂い、公共の場での立ち居振る舞いなど、どうしても気になってしまって辛い日々を送っているのですね。そのために家から出たり人と会ったりすることが苦痛となっており、仕事へのモチベーションも失いつつあるとのこと。通院やカウンセリングを続けても改善せず、どうしたら良いのだろうというお悩みを投稿してくださいました。
[悩みの原因・分析]
感覚過敏の背景にはHSP気質や発達障害など、何かしらの特性が存在することも多いです。また、もともとの性質の上に、仕事や人間関係でのストレスが高まった時に更にその傾向が強く出るということもあります。いずれにしても、気にし過ぎないようにしようと思っても自分でどうにかできることではないので、毎日の生活を送る上で困り事が多く発生してしまいます。まだまだ感覚過敏については世間的に認知されていない部分も多いですので、周りからは理解されないこともあり、気にし過ぎやわがままだと誤解されることもあって、辛い立場になってしまうことも多いという現状です。コメントを通じて、何か少しでもヒントになるようなことがあれば幸いです。
[やってみましょう!]
学校現場で仕事をしていると、様々な感覚過敏のお子さんがいて、対処法について質問を受けることがあります。世間的に認知度の低い感覚過敏ですが、今は徐々に理解も進んできており、学校では色々と対策や工夫をしてくれる所も多いです。音に敏感な生徒さんのために机や椅子の足にテニスボールをつけて大きい音が鳴らないようにしたり、給食で苦手な食感があって食べられないお子さんには盛り方を工夫したりします。(ご飯の上に何か乗っていると食べられないというお子さんには、ご飯と具を分けて別々のお皿に乗せるようにする、等。)発達障害のお子さんでは感覚過敏を持っている場合も多いので、そういった生徒さん向けに色々な対策グッズも販売されていて、学校で貸し出したりすることもあります。音遮断用のヘッドフォンの持ち込みも大体の場合において許可されます。 このように、何らかの生活上の障壁のある人に対して、他の人と同じように教育や就業の機会、サービスの提供等が行えるように工夫することを、合理的配慮と言います。今までも努力義務として学校や事業者では求められていましたが、2024年4月からは事業者に対して過度な負担にならない範囲で合理的配慮を提供することが、義務化されました。これは特に知的障害や身体障害のある人のみを対象としている訳ではなく、発達的な特性を持つ人に対しても適用されています。 感覚過敏は完全に治すというのは難しく、うまく付き合っていくことが大切になります。もしゆきめろんさんが仕事をしている中で感覚過敏により辛いと感じる部分があるようであれば、その辛さを軽減するために会社側の理解を求めるということも検討してみても良いかもしれません。匂いが気になるようであればマスクを着用したり、音対策にはノイズキャンセリングのイヤホンやヘッドフォンを使用したりといったことが考えられます。マスクの匂い自体も気になるという方もいらっしゃいますので、裏側にアロマオイルを垂らして張る用のシール等も販売されています。もし職場でスペース的に余裕があれば、人と少し離れた場所での業務が可能かどうか、相談してみても良いかもしれません。まずは自分の状態を周囲に具体的に説明して、理解を求めることも大切かと思います。そして、自分でできそうな対処法は積極的に取り入れていくと良いのではないでしょうか。 白黒思考や、公共の場でのルール・規則への執着等も、ストレスが高い時に余計気になってしまうということもあります。また、発達障害のASD傾向のある人にも同じような特性が現れることは多いです。こちらも完全になくすというのは難しいですが、職場での環境改善等を通してなるべく今のストレスを減らすように工夫したり、休みの日にはなるべくそういった場面に遭遇しないような場所のみで行動したりして、うまく付き合っていけると良いですね。通院やカウンセリングで一向に改善しなかったとのことでしたが、もしかしたら認知行動療法等によって柔軟な考え方を身に着けることが、役に立つかもしれません。
しんどい毎日を送っていらっしゃるようですので、好きな食べ物をゆっくりと一人で楽しむ時間を作ったり、お気に入りの音楽に浸る時間を持ったりと、上手にリラックスタイムを取り入れながら適度に気分転換できると良いですね。感覚過敏との付き合い方やメンタルヘルス全般について相談したいということがありましたら、こちらの専門家への相談もご検討ください。 ゆきめろんさんの心の負担が軽減し、少しでも心穏やかな日々が送れることを祈っています。