お話の詳細
自分の性格
コーヒー豆_レベル._アイコン.こひなた
2ヶ月前
都合の良いマイナス思考
私はよく、何か成功した・いいことがあったときは協力してくれた人や支えてくれた人のおかげで、逆に失敗したり上手くいかなかった部分があれば全て自分の責任だと考えてしまいます。そのおかげで、自分には能力が全くない、使えない人間だと思っています。 ですが、この考え方はただ自分で都合良くマイナスに考えたい、自分に責任があると思い込みたいだけなのではないかと最近ふと思いました。 原因として、私は人に対して怒りの感情を見せることが苦手なので、「相手のせいで失敗した」と責めたり怒ったりしたくないからだと考えています。その怒りのエネルギーやストレスを自分に向けて消火することで人間関係を保とうとしています。そのため、この考え方を意図的にやめると、人間関係が崩れてしまうのではないか、人にとても当たるようになってしまうのではないかと不安でいっぱいになってしまいます。自覚していてもなかなか直せない原因でもあります。 ただこの考え方を続けていると、自分の行動すべてに責任が発生しているようで行動するのが怖くなったり、自分に対する不信感でいっぱいになります。また、相手の行動に対して、間違っていると言い切れないため、相手のためにもなってないのではないかと思います。 どうすれば出来事を曲解せずまっすぐ受け取れるようになるでしょうか。長々と分かりづらい文ですみません。
アンガーマネジメント
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専門家プロフィール
内田 朋加 さんの専門回答
2ヶ月前
自責的になりすぎるのもつらいですよね
#性格 #自責 #他罰 #人間関係
こひなたさん、はじめまして。 臨床心理士・公認心理師の内田と申します。 出来事に対する捉え方から、ご自身の性格傾向について考えていらっしゃるのですね。 少しでもお力になれたらと思い、コメントさせていただきました。
[今回の悩み]
こひなたさんは、何かに成功したり良いことがあっても、それをご自身の実力や努力に起因させず、周りの協力や支えのおかげと考えるとのこと。 また逆に物事に失敗したり上手くいかなかった際には、今度はすべてご自分の責任だと考えてしまうのですね。 その結果、ご自身に対して”能力がない、使えない人間”というイメージを抱いてしまっているようです。 ただ、ご自身でそのことについて考えてみたところ、その背景には”都合の良いマイナス思考”があるのではないかと感じられているとのこと。 というのも、こひなたさんは他人に対して怒りの感情を向けるのが苦手で、「相手のせい」と思うことで責めたり怒ったりしたくないために、そのエネルギーをご自身に向けることで人間関係を維持しようとしているところがあるからそう思われたようです。 しかし、こうした傾向はご自身に対する不信感を募らせたり、何に対しても行動することを躊躇させてしまう要因ともなるし、実際相手が間違っている時にもそれを指摘できないことに繋がっているので、相手のためにもなっていないのではないかと悩まれているとのこと。 かといって、意図的にこうした思考をやめてしまうと、今まで自分に向けていた怒りなどのエネルギーを他者に向けてしまい、それまで大事にしてきた人間関係が崩れてしまうのではないかという不安もあって直せずにいらっしゃるとのことでした。 そして、出来事を曲解せずにまっすぐ受け取れるようになるためにはどうしたらいいのかお悩みとのことでした。
[悩みの原因・分析]
こひなたさんは他者との関係を大切に考え、そのためには多少なりともご自身の感情を抑えることのできる温和な方なのだということが伝わってきました。 しかしその背景には、ご自身に対する自信のなさなどとったマイナスイメージもついてきてしまい、他者との関係は良好であっても、こひなたさん個人の中で見たときに、不安や落ち着かなさのような感情がついてきてしまっているようです。 古い心理テストに「P-Fスタディ」というものがあります。 これは人が何かストレスを感じる場面に対して、どのように反応するのかを測るものなのですが、正解はありません。 そこから読み取れるのは、その人はその出来事に対してどこに原因帰属をさせ、どのように責任を追及するのかといった傾向です。 正解はないので、人によって他者に原因を帰属させやすい/自分に原因を帰属させやすい、他者を責める/自身を責める/責めることはしない、などというように、その人がどのような傾向を強く持っているのかを知るための検査といえます。 実際には細かい分析をして結果を解釈する検査ではありますが、このバランスがあまりに「自責的」だったり「他罰的」だったりすると、それはそれでその方のストレスへと繋がってしまい、精神的な健康が損なわれやすい傾向にあるように思います。 こひなたさんの場合、この「自責的」という傾向が強いことをご自身でも自覚されていて、そのメリットも感じられつつも、マイナス面にも気が付かれたことから、どのようにしてバランスをとっていけたらいいのか、物事をまっすぐ受け取れるようになるのかということをお悩みだと受け止めました。
[やってみましょう!]
こひなたさんの、他者との関係を尊重するために、なにかよくない出来事があった際にはご自身に責任があると考えるという傾向は、多少の程度であれば望ましい態度でもあると思います。 ただ、その結果ご自身に自信がもてない、行動することが怖くなるなどといったマイナス面が強く現れてきてしまっているのは、ご自身としてもつらいことだと思いますし、実際日常でも支障があるのではないでしょうか。 物事には必ず客観的な事実というものがあるので、そこを軸に出来事を捉えてみるのはいかがでしょうか。 例えば、試験でもお仕事でもいいのですが、何かを達成するまでに要した”時間”について。 その中身は別として、そこにかけた時間というものは客観的なデータの一つです。 結果として成功につながった要因はさまざまにあると思いますが、そのためにこひなたさんがかけた時間というのもまぎれもない事実です。 まわりの方がいかに協力してくれたか、支えてくれたかとは別に、ご自身がどれだけの時間をそこにかけたのか、その時間の分だけご自身の努力を認めてあげてはいかがでしょうか。 少し客観性は乏しくはなりますが、第三者からの評価も大切なデータです。 その出来事に直接関わっていない第三者から見て、こひなたさんの行動はどうだったのかを聞いてみるのも良いでしょう。 こひなたさんからすれば、”自分なんて”と思われるような出来事でも、少し離れたところから見ている第三者からすると違って映っていることもたくさんあるかと思います。 いろいろな意見を聞くことで、ご自身についてのまた違った見方ができるようになってくるはずです。 そして、これまでご自身に向けていた怒りのような負のエネルギーは、もし実際に相手に責任があった場合にも、向け方に気をつけさえすればそのことで関係が崩れるということにはならないでしょう。 もともと怒りを表現することの苦手なこひなたさんなので、急に爆発するというようなことはないかと思いますし、相手に責任を追及したいというよりは、どのようにしたら成功につなげていけるのか、失敗を繰り返さずにいけるのかという視点で話し合うことを意識すれば、きっと関係は損なわれることなく、むしろより発展的なものへと変化させていくことができるはずです。
他者を傷つけずに意見を言うことは時にとても難しく感じられることがありますよね。 物事にはいろいろな見方があって、どれも正解、不正解でもないのかもしれません。 ただいろいろな意見を交えながら、より発展的、構築的な関係を築けるようになっていけたら、それはご自身にとっても、相手の方にとってもきっとプラスになるはずです。 怒りのような負の感情のコントロールや、他者とのかかわり方など、お困りの際にはいつでも気軽にカウンセラーに話してみてください。 こひなたさんが今よりご自身に自信をもって、より輝ける毎日のお手伝いをさせていただきます。