生前の父に初めて嘘をついてしまった。
父の病名が判明し、余命宣告も受けて診察室から出ると、あまり泣いた父を見たことない父が、目から涙がボロボロ溢れてきて、その時に、「もう少し長生きしたかったな〜。家に帰れるだろうか!?」って言ったので、「お医者さんの言われることを守れば家に帰れるよ〜!」とか、診察室出た後にまた主治医から呼ばれて父も診察室に入ろうとしたら、主治医が、「お父さんは身体きつそうですから娘さんだけでいいですよ〜!」って言われてまた何を言われるのか怖くて恐る恐る入るやいなや、主治医から「お父さんはもう一人で立つことも難しいし、抗がん剤を打つと尚体力落ちてきて、週単位、日単位と悪くなってきます。だから、もう覚悟してください!」って言われて今度は私が落ち込んだが、一番は父が落ち込んでいる。それを聞いて診察室から出てきたら、父が「何だったと?何か言われた?」って言われて、流石に病名判明、余命宣告受けた父に状態が悪くなっていくことや、覚悟をしていてください!とか流石に言えないから、父に初めて「お父さん!今ね〜、まだ病室が空いてるかどうかを確認して手配しているのでもう少しお待ち下さいね〜!って言われたよ~!」って初めて父に嘘をついてしまった。今になってみると、父には本当に悪かったな〜ごめんね〜嘘ついて…お父さん!許して…って気持ちが強くてその言った言葉で眠れない事もしばしばある。
超スピードの23日目で亡くなったけど、未だにあれだけ元気だった父が亡くなった事が信じられない。
悲しみや寂しさも時間や日にちが経つにつれ増してきている。
嘘ついた娘で悪かった。流石に主治医から言われたことは尚父を苦しめたくなくて落ち込ませたくなかった。
面会行くたびに日に日に父の状態が悪くなっていくのを見るのがツラかったが、父の前では泣いてはいけないと笑顔をふりまいた。
父が亡くなって7ヶ月ちょっと経ち、少しは落ち着いてきてもよさそうだがまだ父の死を受け入れきれない自分がいる。
もう嘘をつくのは勘弁だ。