お話を投稿してくださったのりたまこさんは、恋愛のことになるとそのことで不安定になってしまったり、ついつい相手軸の関係性になってしまったりといったことがあるようです。心療内科医にはかかっているもののADHDの治療が中心で、恋愛面などの対人関係については根本的な解決に至っていないとのこと。カウンセリングを希望しても、なかなか機会が持てずにいるのですね。

発達障害傾向のある方は、恋愛関係でも問題を抱えやすいと言われています。投稿を読んだ限りですと、のりたまこさんの場合は自己肯定感の低さや気分の不安定さがあるために、どこか拠り所を求めてついつい相手軸の関係性を持ってしまうような所があるように見受けられました。これは発達障害の特性によるものもあるかもしれないし、もともとの性格や生育環境など複雑な要因が絡まっていると思われますので、発達障害が要因であると一くくりにすることはできません。ただ、ADHDの特性の一つに衝動性の高さや気分の不安定さがありますので、背景にはやはりそういった発達的な課題もあるように思われます。

発達障害傾向から今まで苦手なことや周りに指摘されたことが多かったりすると、どうしても自己評価が低くなってしまうことがあります。学校などでも、発達障害傾向からうまくできないことが多いために、二次障害として鬱っぽくなってしまったり、余計イライラがたまってしまったりといったケースがよく見られます。そして、衝動性が高く気持ちが不安定だったりすると、やはり心が不安になりますよね。そうするとどうしても何か掴まる場所が欲しい、安心できる場所が欲しい、という欲求が生まれ、恋愛関係でそれを満たそうとする人も少なくありません。 のりたまこさんも、本当はきっと心から繋がることのできる、自分のことを丸ごと受け止めてくれるような安心できる相手を求めているのですよね。でも、不安で仕方なくなってしまうために、ついつい体の関係を持ってしまう。一時的には安心できるかもしれませんが、その後虚無感が襲ってくる、ということの繰り返しで辛い思いをしてきたかもしれません。誰かとの繋がりを求めるというのは人として当然の気持ちですので、難しいところですね。自己評価が低いと、誰かに必要とされることで満たされるという感覚が得られるために、恋愛において相手に振り回されたり体だけの関係になってしまいがちです。 きっと通院先の病院でも恋愛関係の不安定さの背景には発達障害があるとの見解があるために、まずはそちらの治療を優先してくださっているのだと思います。でも、やはりそれと並行して気分の不安定さや人との関わりの持ち方について根本的に見直していきたいというお気持ちがあるのでしたら、改めて主治医の先生にカウンセリングについて相談してみても良いと思います。通院先でカウンセリングが受けられると主治医の先生とも情報共有してくれるので安心ですが、もしそちらでのカウンセリングが難しいようでしたら、もちろんこちらでもオンラインのカウンセリングを受けることができます。（ただし、通院中の方は主治医の先生の許可が必要です。） そして、恋愛以外で自分を満たすことのできる何か別のことを見つけてみるのも大切かと思います。夢中になれる趣味や推し、資格の勉強、将来の目標など、自分の気持ちが上がるものを持っていると結果的に自己評価が上がり、自分を大切にすることに繋がります。今すぐには難しいかもしれませんが、少しでも気持ちが向くものがあれば、思い切ってチャレンジしてみると良いかもしれません。

恋愛で不安定になりがちな方にとって、寒くなって人恋しくなるこの季節は鬼門です。時には心をぐっと強く持って、相手に合わせすぎていないか、自分を大切にする行動が取れているかどうか振り返ってみることも大切かと思います。あったかい飲み物と美味しいおやつなど、心を満たすリラックスアイテムを揃えておくのも良いと思います。どうぞご自愛くださいね。