ご飯が食べられない。
まずベッドから起き上がれない。
水も飲めない。取りに行くような力がないから。
夫が水入りのポットを持ってきて「置いておこうか?」と聞いてきた。
いらないと答えた。
夫は引き返していった。
ご飯も食べず、水も飲まず、どうなるかは明白。
死にたい私に「せめて水だけでも飲んでほしい」「いらないと思ってもいいから気が向いたら飲んで」と生きてほしいと願う夫に言って欲しかったのはワガママ以外の何でもないことは分かってる。
でも、生きていてほしいと、その一言だけに縛られてる私は、それでも、生きるためにお願いをして欲しかった。
世界を見渡しても、本当の私に生きていて欲しい人なんてどこにもいない。夫しかいない。
夫が願わなかったらここまで生きてなかった。
夫さえ願わなければこんなつらい目に合わなかった。
そう思ってしまう……