「生きてるだけで偉い」のは成功者なんだと思う。 それか慰めの言葉なんだろう。 でも僕には慰めは嘘に聞こえてしまう。 現実世界では僕をいじめて来た人達は、みんな僕より上手くやれていて、僕は笑い者だよ。 「生きる事」って生命の根幹だから「最低限」だよね？ 飢餓や災害や戦争で失われていく、「生きたかったはずの命」があるのに不謹慎なんだと思う。だけど、その人達のように誰かに必要とされたり、いなくなって悲しまれる事は僕にはない。 「私は知ると悲しいです」なんて言ってくれる人もいたが、その人は僕が死んだ事を知らずにいる時は悲しくはない立場で、これは「慰めてる」だけだよ。 慰められる事で今日だけ今だけ心が少し軽くなっても、現実は変わらない。それは「月曜日の出社の不安を誤魔化す日曜日」のようなものだよ。 僕が望むのは安らかな「未来」であって、「現実逃避」じゃないんだ。 だから「生きてるだけで偉い」ってのは、「そんなとこしか褒める所がない人間」なんだって思えてしまう。 昔、女優の安達祐実さんのドラマで「同情するなら金をくれ」ってセリフがあったけど、汚い言い回しかも知れないけど、現実が変わらないのに、その結果に苦しんでて「それだけで偉い」って言われても、じゃあ偉くなくていいから現実を変えたい。 その知恵も力もないから、僕はココにいるんだ。