お仕事で上司にミスを指摘されたり理不尽に怒られたりすると、その後落ち込んだ気持ちを引きずってしまうことがあるのですね。怒られた時だけでなく、同僚とうまくコミュニケーションが取れなかった時も引きずりやすいとのこと。その日の夜は涙が出たり、眠れなくなったりして、翌日まで「どうせ自分は、、、」という気持ちが残ってしまうこともあるのですね。うまく切り替えられないとしんどいですよね…。

ボナさんのお悩み、お気持ちがとても良く分かります。人ってどうしても、楽しかったことやうれしかったことよりも、ネガティブな出来事、例えば怒られた～とか失敗したなぁ～とか、そういう記憶の方が強く残りやすいですからね。 実はこれには明確に理由があって、ネガティブな経験はまた繰り返すと良くないと本能的に思って記憶にしっかり刻まれるけど、ポジティブな記憶は別に忘れてしまっても支障がないからなんだそうです。大げさに言えば、生きていくために元々そういう風にプログラムされているそうです。 だから、ミスやうまくいかなかったことのフラッシュバック自体はおかしいことではないのですが、その後に「なんで自分はいつもこうなんだ…」と、自分で自分を責める声掛けを繰り返すと、、、どんどん凹んでエネルギーが奪われてしまいますよね😢 次の日にも憂鬱な気分が続いてしまうのは、自分を責める声掛けの強さと、ボナさんも気にしているように睡眠の問題もありそうですね。ぐっすり眠れた日はエネルギーも回復しやすいですから、何とかよく眠れる日を増やしたいですね。

ボナさんが聞きたいとおっしゃっていた質問は大きく2つ、「リラックスして眠れる方法」と「前向きな気持ちに切り替える方法」ですね。 まずは「リラックスして眠れる方法」からお伝えしたいと思います。既に色々試されているでしょうからやったことがあったら申し訳ないのですが、お勧めは「ボディスキャン」です。 ボディスキャンとは、その名の通りボディ（体）をスキャン（読み取る）していく瞑想の一種です。足の先から徐々にふくらはぎ、膝、ふともも、、、と、体の部位に順番に意識を集中させていくだけでOKで、非常に楽です。そしてリラックスできます。なんだか難しそう、と思ったかもしれませんが、自分の頭の中で、次はここ、次はここ、と集中して頑張る必要はありません。YouTubeで「ボディスキャン」と検索すれば、たくさんナレーションが出てくるので、自分が心地よいな、好きだな！と思える声の主を探して、その人のボイスガイドを頼りに、今ここにある、ありのままの自分の体を観察してあげてください。そのうち眠くなってそのまま眠れればラッキーですし、もし眠くならなくても、深くリラックスできるので、それだけで心身が休まり、エネルギーが回復します。嫌な記憶がフラッシュバックした時にも使えますからね。ぜひ“推し”の声を探してみて欲しいです。 続いて、「前向きな気持ちに切り替える方法」ですが、これもよく聞く方法かもしれませんが、寝る前に毎日３つの「その日楽しかったこと」を思い出すトレーニングをしてみてください。人はどうしても楽しかったことより、ネガティブな記憶の方が残りやすい、というお話を先ほどしましたね。だから、ネガティブに引っ張られないよう、楽しかったこと、嬉しかったこと、感謝したいことなど、とにかくポジティブな記憶を忘れないようにストックしておくのです。メモに簡単に書き留めてもいいです。そうすることで、楽しかったことを思い出す脳の回路が強化されます。幸福な気持ちを感じる時間も増えますので、こちらも試してみて欲しいです。

どちらの方法も、「毎日続けよう！」と意気込みすぎないことも大事ですよ。三日坊主でも、思い出したときにやるだけでも、十分素晴らしい取り組みです。 ボディスキャンで気持ちが落ち着いてきたら「私、今とても心地よく呼吸ができてるな」と褒める。寝る前に楽しかったことが３つ思い出せたら「思い出せた自分ってえらい！」。 そうやって、自分を勇気づける声掛けも意識的に増やしてみてくださいね。難しければ、カウンセリングで一緒に練習することもできますからね。 ボナさんの心の中の声掛けが、少しでも優しい言葉で包まれますよう願っています。