ふいに気持ちが沈んでゆく
父さん 私はまだきちんと笑えていますか
私はまだきちんと呑気ものの長女で居られていますか
小さい頃 父さんが出張へ行くときはいつも『父さんが留守の間は家を頼む、母さんや弟を守ってやってほしい』と言っていたけれど
私 今でもきちんと皆を守れていますか
父さん 私は今でも貴方や母さんの自慢の娘でありたい
それだけの思いが 私を生かしてくれているような気がします
父さん 本当は私も消えて楽になりたい
父さんの傍に行って また毎日馬鹿みたいな話をしたい
父さん 私 もう少し歯を食い縛ります
父さんにもじいちゃん達にも 母さんにも 弟夫婦にも きちんと胸を張りたい
まだ涙は食い縛れる娘であることを どうか微笑んで見ていて