愛猫が死んだ。
朝起きると、倒れて、透明な吐瀉物にまみれていた。15歳の雄猫で、糖尿病と腹膜炎を患っていた。
名前を呼んだら、声は出ていなかったけど、かすかに目と口を開けてにゃーと鳴いた。それが最期だった。
昨日の夜はリビングに布団を敷いて一緒に寝ていた。私は彼に、「1人で死なないで、私がいるときにして」と無茶なお願いをした。彼は願いを聞いてくれた。私が来るのを待ってくれていた。一緒の部屋にいたのに、私は眠りこけて、一番苦しいときに隣にいてやれなかった。なんて愚かな飼い主だろう。
明日の昼に火葬をする。これが一緒に過ごせる最後の夜だ。私が実家を出てから、彼は私の部屋の前にちょこんと座って、いつも私を待っていたらしい。だから私の部屋に安置した。たくさんの花とお気に入りのおもちゃに囲まれて、彼は隣で眠っている。
昨日の夜も今も、何度も愛してるよ、大好きだよと言っているが、この子には伝わっただろうか。賢くて、優しい黒猫だった。私は彼を一生忘れない。ありがとう。