私は子供の頃からサンタクロースとか信じた事なかったな。
(宗教上の都合とかではないけど)
それでも、クリスマスの朝 起きると枕元には特大お菓子ブーツが置かれていて。
そして両親に、言われる。
「今夜おじいちゃん家行ったらちゃんとお礼言ってね」
不思議だよね。
出所がちゃんと分かっていても、
クリスマスの なんだかいつもより空気が白く感じる朝、起きたら目の前に現れているプレゼントに、魔法のようなワクワクを感じてた。
私はファンタジーな人間じゃないし、私達の生きてる世界もファンタジーなんかじゃない。
でも、日常と魔法的な物って、別世界に存在してるんじゃないと思うから。
大袈裟な魔法を信じてる大人は少ないけど、魔法的な物って誰でも日常の中に感じる物だと思うんだ。
例えば、虹の仕組みは分かってるけど、虹を見つけて嬉しくなる時とか。
ちょうど考えてた瞬間、相手から連絡がきた時とか。
掌に降ってきた雪の、溶けるまでの一瞬に見た結晶の完璧な形とか。
桜吹雪の中で感じる仄温かい哀しさとか。
魔法を感じる心の根源はなんだろう。
全てを知ってしまう不安とか。
不思議さを愛したい気持ちとか、
曖昧さを許容されたい気持ちとか。
目に見えない優しさを信じたい気持ちとか。
自分を超越した存在に感じる安心とか。
日常の中で感じる、ふとした魔法的な物に、目を背けない、それだけで、ちょっと世界の見え方が変わるかもしれないね?