お話の詳細
自由
コーヒー豆_レベル._アイコン.yurumu27
1年前
わたしね、自分の母親のこと「良い母親」だと思ってたの。 だって、おやつくれるし。 美味しい料理つくれるし、家事もちゃんとできるし。 掃除はちょっと行き届いてなかったけど…… 洗濯も毎日してくれたし! 子供のイベントにも積極的に参加してくれてたし。 愛されてるんだと、思ってた。 だから、「ハズレ」の旦那ひいちゃったのが 可哀想でカワイソウで……… 母は、毎日、父について愚痴っていた。 母は被害者だし、わたしは100%母の味方だった。 はやく父と離婚しないかな〜わくわく。 わたしは迷うことなく母についていくよ。 わたしも、母を愛してると思ってた。 ただ、彼女、ちょっとリアクションが良くなくてね……… 遊びに出掛けてても、すーぐ愚痴をこぼしちゃうし。 そんな彼女の態度や、言葉が、ひとつ、ひとつ…… わたしの「成長」の芽や、「夢」への道を、 摘んで潰していっていたこと、わたしは気付けなかった。 いま……思うんだ………。 あのお出掛けの場にいたのが、彼女でなく、別の人なら…… あの話を共有したのが、彼女でなく、別の人なら……… 違う想いがあって、違う思い出があって、 違った展開があったんじゃないかな……なんてね。 大好きな母親が、毒親だと知るのが怖かった……… つらかった………苦しかった……… 彼女が愛しているのは、わたしでは無いのだと、 彼女自身の母親である祖母なのだと知ったあの日を 思い出したくなかった………… そして、わたし自身もまた、母親を愛してなど いなかったのではないかと……… 「愛している」という設定を設けていただけなのではないか、 わたしは愛着の構築に失敗しているのではないか、と……… 愛が分からなくなったよね。 最初から知れてなかったのかもしれないけど…… 知っている……つもりではいたんだよね……… 恥ずかしいよね………偉そうに語ってたりしてさ。 恥ずかしい…………
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