職場の異動があり、「何もできない」と不安を感じストレスで発熱してしまったSeseさん。生い立ちについても書いてくださいましたが、家族と離れ施設で育ち、自分は世間知らずだと思い、自信をなくしていらっしゃるようですね。幼少期から家族の支えがない中でここまで辿り着き、今、こうして職場の異動で悩むほどに真面目に社会の中で踏ん張っているSeseさんのコメントをお読みし、このメッセージの奥にあるご本人にしかわからない様々な想いを抱えながら今日という日を頑張って生きていらっしゃるのですね。

このメッセージの中で「常識」「社会」「不適合」「世間知らず」と目に見えない社会の規範をとても気にされていることが伺えますね。 過去に言われてきたことや、仕事をサボってしまうこともあることで、Seseさんはご自分のことを「常識がない」と思い、「社会不適合」とご自分のことを認識しているのですね。 しかし、新しい職場でうまく出来ていない、と眠れないほどに悩んでいるSeseさんはむしろとっても「常識」を大切にしている方だと思いました。さらに、一緒に働いている先輩のことも肯定的に捉えて、夜は仕事のことを考えてしまうその心の内側には「仕事をきちんとこなしたい」という強い想いがあるのでしょうね。

そこで、もしかしたら・・・Seseさんに必要なのは「常識」や「普通」を身につけることではなく、「常識は大切である」という強い思いをむしろ緩めることかもしれませんね。 １） 常識がないことより、「常識」に対する高いハードルがプレッシャーに。 「あなたはもともと『常識がない』と思われていたんだよ〜」という誰かの心無い言葉から、Seseさんは「世間を知らないんだ」と不安を感じ、「社会の当たり前」＝「常識」へのハードルが高くなってしまったのかもしれませんね。またその生い立ちから「普通じゃない」ことへのコンプレックスを感じ、「普通」「常識」「社会の標準」を目指して、相当な神経を使っていらっしゃるように思います。目に見えない「普通」を身につけようと頑張りすぎて、出勤が出来ないほど疲れ果ててしまっているのではないでしょうか。 それは人としてそうなって当然だと思います。 私はそんなSeseさんをとても人間らしく、自然で、一生懸命で正直な方だと感じました。 また、ご自分のことを「世間知らず」と言いますが、そもそも世間を熟知している人なんておらず、大抵の人は、自分の育ってきた環境しか知らない「世間知らず」なので安心してください。 ２）もう愛されているかも？ そして、先輩方が優しいのは、おそらくそんなSeseさんのひたむきさを感じてくださっているからではないかな〜と思いましたよ。もうすでに周りに大切にされているのかもしれません。しかし、「できるようにならないと」「普通にならないと」愛されないと思っていると、周りからすでに注がれている柔らかな眼差しを見落としてしまうかもしれませんね。 ３） 「普通を知らない」は魅力です まず「知らない」＝「自分はダメな存在」ではないのです。 仏教では自分は「無知」＝「知らない」ということを知っている、ことこそ大切にします。 「常識はこうだ」「世間はこうだ」という人ほど、見えている世界や視野が狭かったりします。「自分はわかっていない」ということで謙虚でいられます。「常識がある」「知っている」と思った瞬間、学ぼうとする姿勢がなくなりますが、「わからないなあ」「知らないなあ」と思えることで、「知ろう」「学ぼう」という姿勢に変わり、自分の世界を広げてくれることになりますよね。

（おわりに） Seseさんにはどうか安心していただきたいと思います。本当のところは、これはSeseさんではなく、Seseさんを取り巻く私たち社会の方の課題なのかもしれません。いわゆる一般的な家庭で育ったわけではないSeseさんを「常識がない」と不安にさせて、あなたに自信や生きる意味を感じていただけるまでに至っていないこの社会にも問題があるのです。あなたが社会不適合なのではなく、社会が『あなた不適合』」なのかもしれません。 あなたがこの社会に不適合ではないということにまずは気づいていただきたいと思いました。お仕事については優しい先輩たちを頼って、「常識は知らないかもしれないけど、まぁ〜今できることを自分なりに頑張ってみればいっか〜☺️」って気長に構えてくださいね〜。応援しています👋